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モテない系女子が読んでいる漫画は○○!


『Cancam』や『JJ』が読めない、「モテるために何かをする」ことにものすごく抵抗がある、天然ボケというより天然ツッコミ、ピンクが着られない、だけどモテ子にちょっと憧れたり、憧れつつも見下したりする---こうした「モテないオーラ」をにじみ出している独女はいませんか!? たとえつきあっている彼がいる人でも、オーラがある以上、あなたは「モテない系」に属します…。

 上記は、独特の切り口で「モテない系」女子の生態を分析している『すぶれ! モテない系』(ブックマン社)のごく一部を引用したもの。本書は、自身もモテない系であるという著者の能町みね子さんが、モテ子に厳しい視線を向けつつもモテない系を救済することもしない、自虐的で痛快なエッセイである。
 さらに能町さんは、モテない系の特徴として、彼女たちがサブカルチャー的な趣味に精通していることを指摘。とくに、音楽、お笑い、漫画の知識はモテない系女子のプライドの見せ所。だが、下手に深いところまで語るとマニアック過ぎて、男性は引いてしまうこともあるそう。とくにオタクと勘違いされかねない漫画で「好きな作品は?」と問われたら、「松本大洋」や知名度の高い『ワンピース』『のだめカンタービレ』『ハチミツとクローバー』あたりを答えておくのが無難とアドバイスしている。

 では実際、モテない系女子がこっそり読んでいる漫画とは何であろうか。鉄板として挙げられているのが、南Q太、やまだないと、岡崎京子、魚喃キリコ。別方向としては大島弓子、萩尾望都、吉田秋生が並んでいる。しかし、モテない系の漫画好きの真髄はそんなところにあるのではないと、能町さん。彼女たちの人格形成に大きな影響を及ぼしている、偉大なる漫画家が存在しているというのだ。

 その名は、岡田あーみん。

 独女世代には、娘を異常なまでに心配する変態パピィの姿を描いたギャグ漫画『お父さんは心配性』がヒットするだろう。連載当初はノーマルだった、娘の典子のボーイフレンド・北野くんまでがストーリーを追うごとに変人と化す。また、典子の部活の先輩でたらこ唇のキャピィ(注:キャプテンの意)や呼吸をするように吐血をしているパピィの婚約者・安井さんなど、刺激的なキャラクターたちが魅力だった。

 この作品を掲載していた当時の『りぼん』では、矢沢あいや一条ゆかり、池野恋などによる正統派少女マンガが主流。そのため「少女漫画界に咲くドクダミの花」と謳われたあーみんに惹かれてしまった人は、たいがいその後の人生もわき道に逸れてしまって、昨今のモテ風潮を良しとしない「アンチモテ=モテない」気質が出来上がってしまったと、本書では指摘している。

 たしかにエビちゃんが岡田あーみんを読んでいる姿は想像しにくいし、『VERY』な奥様たちは、ギャグ自体を意味不明と思うかもしれない。一方、『お父さん〜』に飽き足らず『こいつら100%伝説 』、『ルナティック雑技団 』など他の岡田あーみん作品を揃えていたり、改めて『お父さんは心配性』の文庫本を大人買いしてしまったりしている人は、たとえ外見はモテ系でも中身はモテない系に限りなく近いのだ。

 今さらモテない系の性格を変えるにも無理がある。あーみんを愛した女子たちは、コミックを胸に抱えて力強くモテない道を突っ走るがよいだろう。それが、モテ崇拝の世の中に咲く、どくだみ的な生き方なのだから。(中沢夕美恵)
(引用:ライブドアニュース)